人間ドックは病気の早期発見につながるか

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ホーチミン医療病院

近年話題になることが増えてきた分野の一つに予防医学と呼ばれる新しい分野があります。従来医療は病気やけがをしてからお世話になるものであるというのが一般的な考え方でしたが、この予防医学の考え方においては病気になる前の段階から様々な検査を行うことによって、病気の早期発見につなげようとする試みです。この試みの実践の一つの形が人間ドックという医療サービスとして形になっています。この人間ドックは健康保険の適用を受けることが出来ませんので一般的に数万円という高額な検査費用が要求される物になりますが、医師が必要と認める何らかの症状が無い場合でも検査を受けることができるため、予防という目的に為に自費で検査を行う人は少なくありません。

この様な人間ドックは高額な検査料がかかるために全ての病気を網羅してくれていると感じる物ですが、残念ながらその感覚は誤りです。人間ドックには確かに多くの病気を早期発見するための機能を持ってはいますが、それは実施した検査の範囲内に限定されます。もしも一般的な身体のドックだけを受診しており脳ドックを受診していない場合には脳梗塞やくも膜下出血の兆候をつかむことは出来ませんし、婦人科検診を受診せずに乳がんや子宮がんの病気を早期発見することは出来ないのです。この様に実際に受けた検査しか判断の対象にならないということを理解しておく必要があります。

一般に人間ドックと言っても様々なコースが用意されていることが多く、その坂から最適なものを選択する努力が求められるのです。

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