最近では人間ドックの1ジャンルとして、アンチエイジングドックという検査もあります。その名の通り、老化の進行を促進させてしまっている原因を検査で見つけるのが趣旨です。病気発見のための精密検査である人間ドックに比べると、アンチエイジングドックというのは女性の美容に対して行われるものと思われがちです。もちろんアンチエイジングですから、老化を促進してしまっている生活習慣や運動習慣を見直すことで、美容にも役立てられるという考えは含まれています。

しかし、人間ドックとしてのアンチエイジングドックでは、老化の度合い・状況を検査することで老化予防とその進行を遅らせる狙いがあります。アンチエイジングドックで検査するのは身体測定・筋力・血管年齢・骨密度・ホルモン年齢・脳の働き等です。老化に伴って起こる変化は、外側の部分だけではありません。それよりも問題になってくるのは内臓・血管・脳機能の方です。

特に高齢者に多い高血圧や動脈硬化、アルツハイマー型認知症などは、アンチエイジングを行うことにより進行を遅らせることが可能です。老化予防をすることで、全身的な健康も守っていこうというのがアンチエイジングドックの目的です。もし検査で問題があれば、その部分を改善させていくように指導を受けることもあります。例えば、高血圧であれば食事療法を行い減塩したり、肥満であれば運動習慣を身につけて改善していくなど、様々な方法があります。